住まいるコラム

2021-01-09
暮らし発見!!住まいるコラム

 住まいや暮らしに関わる専門家がテーマに沿って語るコーナーです。
今回は、広島市南区に事務所を構える建築家の春日琢磨さんが鉄骨住宅の魅力や工夫を紹介します。

鉄骨住宅の魅力 柱や壁減らし 大空間演出

 梁(はり)や柱などの材料に鉄骨を使う鉄骨住宅は、材料の強度が高く、耐震性や耐火性に優れています。

 建物の主要な部分を頑丈な鉄骨で造るため、建物を支える柱の数や壁の量を減らせます。その結果、柱の間隔を長く取り、大空間や大開口を造りやすくなるといったメリットがあります。横の広がりはもちろん、吹き抜けや中2階を設けるなど、縦の広がりも生み出しやすくなります。自由度の高い設計が可能になる点が大きな魅力です。

 岩国市の2階建ては、通常の木造より細い10センチ角の鉄骨の柱で大屋根を支えた構造です。2階テラスに日が当たるよう、屋根の2カ所をくり抜くといった工夫も強固な鉄骨の支えがあってこそ。1階中央には吹き抜けのホールを置き、リビングやダイニング、和室などと隣接させました。柱や壁が少ない分、ホールの横幅は2.7メートル確保できました。

 広島市安佐南区の3階建ては縦空間を生かした事例です。2階はダイニングからリビング、テラスへと床が45センチずつ高くなるよう設計。吹き抜け階段の2階と3階の間に子ども部屋を設けました。子ども部屋の中には、鉄骨で仕切った小部屋を天井からつり下げた点も特徴です。3階建ての中に計7層の空間を組み込みました。

 佐伯区の2階建ては、金属屋根と鉄骨、コンクリートの壁で構成した住まいです。南端には吹き抜けの土間を置き、ガラス張りに。駐車場と土間、土間と1階LDKの間仕切り壁は引き戸になっており、全開すれば、南から北まで20メートル以上が段差なくつながります。

〈岩国市の事例〉

鉄骨で大屋根を支える。屋根の2カ所を開口し、それぞれにテラスを設置。

〈安佐南区の事例〉

中2階など半階分ずらした居室「スキップフロア」を設けやすいのも鉄骨住宅の特徴。2.5階の子ども部屋には、さらに小部屋をプラス。

〈佐伯区の事例〉

細い鉄骨でも高い強度を発揮。ガラス張りの土間から奥のリビングまで一直線につながる。

担当者写真

春日 琢磨さん

春日琢磨建築設計事務所
広島市南区翠1-11-11-101
TEL:082(505)0058